女性は月経周期・妊娠・出産によって身体は大きく変化します。
特に妊娠・出産のライフステージの在り方によって、将来の腰痛・股関節痛などの痛みトラブルや尿漏れ・臓器下垂(脱)・性機能不全など様々な疾患の誘因に繋がると考えられています。
では、実際に周産期ではどのような変化があるのか?
その変化によって、どのような影響をもたらすのか?
そして、必要なケアとは何なのか?
これまで「常識」と思われていたことも、医学の進歩とともに日々変化しているかも知れません。
従来通りのケアは本当に正しいのでしょうか?
助産学校で習得した知識を何年も変わらずに指導して良いのでしょうか?
日本骨盤ケア助産学会では、妊産婦を含めた女性の健康について考察・研究を続け「変わらない助産ケア」から「変化し続ける助産ケア」を理念として、助産師教育の発展を目指しています。
代表理事 小林淑子(助産師)
近年、ようやくPOP(骨盤臓器脱)についての問題が着目されるようになりましたが、まだまだ女性は羞恥心からPOPの症状に自覚があったとしても受診をすることはもちろん、他人に告白することに戸惑いをもつ環境下であるといえるでしょう。
これはPOP問題の社会的認知度が低いというこが原因と考えられます。またこのPOPは周産期に大きく関わりがあるというにも関わらず、妊産婦ケアを専門とする助産師からのフォローも十分ではありません。
私は助産師として妊婦さんのマイナートラブルを軽減できる手段は何か、ということを模索するようになり、代替医療について学び、2012年に妊産婦ケア専門の施設を開業致しました。助産師業務と並行し、現在までに10000件を超える妊産婦さんのケアに携わることができました。
そして、そこから妊娠・分娩期からの骨盤底筋群保護のケアが可能であり、産前教育と分娩介助法の重要性を改めて認識するとともに、骨盤底筋群が損傷を受けたとしても産後のトレーニングで回復することができること、またその具体的な指導法を明確化することができました。
この知識と技術が助産師教育の必須教科として含まれること、より多くの妊産婦さんにケアが提供できることを目指し、本学会の設立に至りました。
本学会の理念に賛同して頂き、助産師教育の発展を願う方との出会いを心よりお待ちしております。
セミナー風景
※新型コロナウィルス感染拡大防止のため2020年より多人数でのセミナーは開催しておりません。(現在グループセミナー4〜6名の受講)